ある時、うちに20年以上も君臨している沖天閣様が上の方から枯れ始めていることに気づいた。
沖天閣とは多肉植物のユーフォルビアで一見サボテンと見分けがつかないが、トウダイグサ科に分類されていてサボテン科とは別の植物である。
なかなか市場にないので大事に(といっても水やりがほとんど必要ないのでほったらかし)してきたのに、180cmくらいある上の方に脇から生えててきた小さい奴がなんと!次々に枯れ出したのである。
慌てたわたしはとある園芸ショップの「多肉サボテン博士」に助言を求めた。
写真を送ると「だいたい原因はわかったが、環境を見て確かめたい」とわざわざ家にやって来てくれた。
ただアドバイスするだけのためにやって来てくれるというのは気が引けたが、この際いろいろ聞きたいこともあったので、お言葉に甘えることに。。ちなみに大きな百貨店に属する園芸店なので、変な人が来る心配はないかと。。ちょっと心配!?
立派な「多肉サボテン博士」でした。すみません。
明らかな日照不足。。。南向きのベランダのある室内で陽がさすとはいえ、ベランダにはヒサシがあり、それでは足りないらしい。
今まで大丈夫だったのに何故?と思ったが、そういえば!沖天閣様の位置を以前よりズラしたんだった。
そのせいで朝陽が壁などに遮られて陽のあたり具合が変わることに気づいてなかった自分、、
多肉植物に大事なのは日光と風通し。本来乾燥地帯の屋外で育っている多肉植物は、湿気と日陰環境は好ましくない。
「室内で育てるならそれなりの知識と設備投資をしないと、、」とその多肉サボテン博士に散々説教され、読むべき本も勧められた。
太陽光の代わりになる植物育成ライトを買い、サーキュレーターで部屋の空気を巡回させる。肥料より、活力剤をあげてと教わった。
そしてこれを機に、わたしは多肉植物愛好家「タニラー」になることにした。(なんかすごい安易)
多肉サボテン博士の園芸ショップでエケベリアなどの小さな苗をいくつか購入。縁起かつぎに金のなる木も、笑。(なんとこれも多肉植物)
さらにネットショップでも小さな多肉たちを少し買い足し、それらを小さな鉢に移してベランダに並べた。なんだかんだで小さなサボテンもいる。
そんなわけでタニラー初心者になったわたしは、多肉たちのために新たに必要なものを買い揃えたので、ここにそれらを紹介しておこうと思う。事前に念入りに調べて結構いいと思ったら1択である。
土
■プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土
鹿沼土、パーライト、赤玉土、速効性化成肥料、緩効性化成肥料
多肉には水捌けのいい土が求められる。何かとレビューで評判良かったのと、信頼できる園芸店の土だからという理由で決定。室内向けとあるが、外でもいい。堆肥を使わないので虫がよりつきにくいというのが大きなポイント。粒状で手が汚れにくくてお掃除もラク&濡れると色が変わるので水やりのタイミングが分かりやすいというのもいい。
肥料・活力剤・殺虫剤
■バラのストレスブロック(あるいはリキダス)
サボテン博士推奨の活力剤。多肉には肥料より活力剤の方がいいと。特にうちの沖天閣様用。
■住友化学園芸 殺虫剤 オルトランDX粒剤 200g
植え替えのときなどに土に混ぜて使うと虫が寄ってこない。土の上に撒いて上から水やりしてもいいらしい。
鉢
■アップルウェア プレステラ 鉢 90型 105型
柔らかいビニールポットと違い、硬質ポットなので安定感が違う。プラスチック素材の鉢は、側面から空気が通らないので底面や側面の構造で通気性を確保している。プレステラは8か所のスリットを施しており、水はけ空気の流通が抜群。苗が小さいうちは、育つまでこれに入れて様子を見るといい。90型は人気なのか売り切れていることが多いみたい。
■うめきち盆栽用品店の盆栽鉢 山野草鉢 3号 4号
釉薬のかかった綺麗な正方形の瀬戸焼の盆栽鉢。盆栽用だが、山野草など草物、多肉植物を塊根植物植えてもよく映える。
小さな多肉はあまり深い鉢である必要がないので、盆栽用鉢が渋くてすごくいいと思う。色も何色もあり、揃えて飾るとなかなかの見栄え。
4号:幅11.3センチ×奥行11.3センチ×高さ9センチ(底面幅9.8センチ×奥行9.8センチ)
3号:幅8.7センチ×奥行8.7センチ×高さ7.5センチ(底面幅7センチ×奥行7センチ)
鉢底石/マルチング素材
■自然応用科学 酸素を供給する小さな鉢底石 ネット分包 50ml×6個
酸素を供給する上に、ネット袋に入っていて使い回しができる。なんとも便利な底石。
■マルチング材:瓦砂利、瓦チップ
瓦砂利 選べる4種類 【おためし 1kg入り】 瓦チップ 14mm
マルチング素材には、バークや砂利石などがあるが、なんと瓦は多孔質で、通気性、保水性があるので鉢やプランターのカバーだけでなく、底石としてもおすすめ。瓦の素材は粘土なので、人や植物に優しいし、炭のように消臭・浄化作用もある。瓦チップの原材料は、解体などで発生した廃材瓦。割れや欠けが発生したため、瓦としての使い道がなくなってしまったものを粉砕して作られている。SDGsの観点からもリサイクル素材を使っていることは評価されてきている驚きの素材。ハイドロカルチャーにも向いている。
うちではベランダのポニーテールの鉢の細かい土が飛ばないように瓦チップを載せている。
あまりたくさんいらない場合、このお試しサイズがいい。
植物育成ライト
■BRIM(ブリム) SOL 24W 植物育成ライト LED E26口金 フルスペクトル (SOL 白色系 (5800K))
太陽光に近いLEDでフルスペクトルがいいと聞いたので手頃価格なBRIMがおすすめ。上を見るとキリがないけど、これは品質もいいと思う。
■BARRELフレキシブルアームスタンド ブラック E26口
沖天閣が180㎝くらいあるので、スタンドも高さのあるものが必要。BRIMのライトを装着。これはシンプルでインテリアを邪魔しないからいい。
■JCBritw 50W 植物育成ライト スタンド付き
フルスペクトルでコンパクトサイズの鉢用にちょうど良い。シンプルで明るさも十分ある。
その他
■ナーセリーボックス
ナーセリーボックス 国産杉 幅45cm×奥行30cm×高さ9.6cm 苗箱 ボックス 木箱 ガーデニング ストック 箱 木製
多肉たちは気温5℃を下がると室内に入れた方がいいという。その時にもボックスがあるとまとめて運べて安心である。このボックスは底もスノコになっていて空気が通りやすい。水をあげるときは外に出さないといけないから臨機応変に使用するとよい。
■アルミフラワーボード
グリーンライフ アルミフラワーボード60 幅60×奥行23×高さ2cm AFB-60(BR) ブラウン
例えばベランダのエアコン室外機の上に鉢を置きたいとき、底上げして空気を通してくれるこういうフラワーボードがあると良い。両端の下にレンガを置くと簡易的なフラワーボードにもなる。
■発砲スチロールの箱
小さな鉢の冬越え用におススメ。夜のみ隙間に新聞紙などを入れて蓋をしめておく。朝は必ず蓋を取ること!
■使い捨て手袋 ニトリルグローブ
ちょっとした土作業なら分厚い手袋よりこれで十分。家にあると何かと便利。
■土すくい(土入れ):ガーデン土入れ器グリーン3個セット
よくセット売りしているがホントは3個もいらないし、小さいものだけあればよい
■底鉢ネット
100均にある。穴の開いた鉢底に敷く。
■プランティングシート
千吉 プランティングシート EGB-15
ベランダで土作業をする際、床を汚さないように敷く。さっと水で洗えるので便利。
■遮熱シート
100均で買える。真夏の直射日光は強烈すぎて植物によくないので遮熱シートで覆うとよい。
■フェンス
daimガーデンフェンス 幅90cm 高さ120cm
これは、遮熱シートを引っ掛ける用に使用している。本来の使用用途ではないが、ベランダで多肉の棚の脚にこのフェンスを固定し、上に遮熱シートを引っ掛けて棚を覆うのにちょうどよい。雨の日はビニールシートを引っ掛けてもよい。シートが必要じゃない時も景観を邪魔しない。固定できる棒があれば何でもよいのだが、見た目がいいのでおススメ。
■おまけ
「バルサン 虫こないもん 置くだけ 空間虫よけ 」のプランツ型。多肉植物のエケベリアそっくりに出来ていて、並べるとわからない。笑える。
これらはどれも買って良かったと思うものばかり。これから多肉たちが冬を越せるように勉強しながら見守りたい。
酷暑の間、ただでさえ蒸し暑かった室内で沖天閣様の異変をおざなりにしていた自分を反省した。どうか植え替えできる来年の春まで何とか持ちこたえてください。