猫のツメ、ときどき腰痛。

偏った物欲と健康への偏愛。ときどき旅。ときどき腰痛。 せまりくる高齢化社会を笑いながら生き抜くための情報発信ブログ。

タンクレストイレに交換してみた

うちの、マンションは築20年を迎え、そろそろいろんな所にガタがくる頃である。その中でも特に水回り。バスルームやトイレが対象になってくる。バスルームはともかく、トイレって壊れてからでは遅くないか?ただでさえ妙齢になるとトイレが近いのに。ただでさえ一日水を2L以上飲めと言われトイレが近いのに。

そんなことにふと気がついたので、テレワークで家にいることが多い今、ここはトイレ交換を本気で考えてみようではないか、と思い立ったのである。
 
いろいろと調べて候補を絞ってみた。
ちなみに今のトイレはLIXIL(INAX)のタンクありトイレ。何かが故障した訳ではないと思うが、電気のスイッチを入れていると「ジー」と音がするので電気系統は切っている。全て手動で問題はない。タンクの中を開けるとさすがにカビ?だかの汚れが目立つ。
 
最近のトイレは進化していて他の電化製品などと同様、エコ節電節水で、タンクレスが主流である。見た目もスッキリだし、うちの狭いトイレ空間が少しでも広くなるならタンクレスに越したことは無い。
 

トイレの最低必要条件

メーカーは3社。パナソニック、LIXIL、TOTOである。
実は、わたしはウォシュレット(TOTOの登録商標だがここではまとめてそう呼ぶ)を使用していない。なぜか?それは出てくる水が衛生的に不安だから。一旦タンクに貯まり、その水を使用する形式のウォシュレットは特に、出てくる水が常に新しい綺麗な水だとは限らないということ。しばらく使っていなければ、タンク内の古い水を使用することになる。
今では水道管直結のウォシュレットもあるというが、それでもなんとなくイヤなのである。公共トイレのウォシュレットなんて不安で絶対使用できない。
なので、うちにはおしり拭き用の「トイレに流せるおしりセレブWET」というウエットティッシュが置いてあるし、携帯用でも持ち歩いている。
 
だが、今の新しいトイレはほとんどウォシュレット付きで「ウォシュレットいらないんですが」というと変態を見るような目で驚かれるので、まあそれはそれで仕方ない。
 
自分なりに出した最低条件は
●タンクレス
●フチなし形状の便器
●自動洗浄
●暖房付き便座
●停電時対策(手動で流せる)
 
ここで一番感動したのは「フチなし形状の便器」! 便器のフチの裏側に汚れがたまることが多く、掃除に悪戦苦闘する人も多いのではないかと思うが、これがブラシをグリグリ入れないで済むフチなし形状になっていることは素晴らしい革命だ。これは絶対条件となった。
また、ほとんどが電動で動くタンクレストイレ。停電の時に動かないと困るがそれは手動で流せるレバーが見えないところについているようだった。
 
そのほか最近のトイレの高機能さは本当に驚くものがある。常に便器内を綺麗に保つ除菌水が出るものや、夜トイレで電気をつけると目が覚めるため、便器内がほのかに明るくなる仕様だとか、使用するときだけ便座を温める瞬間暖房便座とか、、、だがコスパからしてもそんなに高機能は求めていないし、そもそも電気系統が多くなればなるほど故障しやすくなると思うので、耐久性を考えたらそこそこの機能があれば良しとした。
 

蓋の自動開閉は必要か?

ここで問題は、条件の中に
●フタの自動開閉
がいるかどうか???実はこれがあるかどうかによって各メーカーのシリーズの中でも機種が変わり、ばかにならない値段の差があるのである。5〜7万の差??でも確かにトイレに入ったらフタが自動で開くというのは「いらっしゃいませ」と言われているようで嬉しいかもしれない。
 
それで周囲の友人たちに家のトイレについて聞いて回ったところ、ほどんとの友人がフタの自動開閉は「いらない」「壊れた」という。
商品のレビューでは「あって初めてわかる便利さ」と喜ぶ声も多く、メーカーの人も当然のように勧めてくるが、「壊れる」理由として、自動で開閉する間、手で開けたり押したりすることが原因というのが多かった。そう、せっかちなわたしも絶対その仲間だ。
さらに、人感センサーで作動するため、ちょっと腰を浮かしたりすると誤作動で閉まり出し、背中に蓋が当たるとか(笑)その姿を想像しただけで滑稽だが、、、、また糞尿というのは健康のバロメーターなので終わった後、便器内を覗くこともあるのではないか?ということで、わたしの結論も「いらない」ということになった。
 

タンクレストイレ候補

とにかくタンクレスという条件で探していたものの、タンクありに比べてなんと値段が高いこと!トイレのくせに、と言いながらされどトイレ、毎日何度も使うものには妥協するな、という心の声が、、、
 
タンクレストイレにする場合、パナソニックのアラウーノ、LIXILのサティス、TOTOのネオレストが対象になる。
 
ここでちょっと色の話。わたしはトイレは白ではなくカフェオレ色を兼ねてから切望していた。これは浴槽にも言えるのだが、インテリア性からしても、落ち着いた内装にぴったりである。白いトイレが白浮きするのがどうしても嫌だったというのもある。
 
以前はあったらしいその色というのがコレ。
TOTOハーベストブラウン #SS4
LIXIL サンドベージュ #SN7

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すでに廃盤となっていて、今は白っぽいベージュしかないので是非復刻してほしい。
今の色の名前は
TOTO だとパステルアイボリー 
LIXIL だと オフホワイト 
唯一トイレにしては斬新なカラー色を出しているLIXILのサティスGにノーブルトープという茶色がある。だが色が濃すぎて返ってインテリアを選ぶ上に便器の中身は白(これは糞尿の色で健康を知る上で必要)なので、色の差がありすぎてどうもイマイチ。

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というわけで厳選された機種は2択
TOTO ネオレスト DH
LIXIL サティスS 
 
ちなみに革新的なカラバリのLIXILのサティスGがハナから候補にないのはフチなし形状でないから。わたしの中では論外である。
 
またPanasonic アラウーノが候補から外れた理由は、色が真っ白しかないこと、便器が陶器でないこと、便座が四角くて大きすぎること、である。アラウーノの便器部は、汚れをはじく新素材の有機ガラスだが、傷が付きやすい、割れやすいのでは?という心配がある。
 
3大メーカーの便器の素材はものすごく進化していて
TOTO セフィオンテクト(陶器)
LIXIL  アクアセラミック(陶器)
Panasonic 有機ガラス

 

傷や細菌の繁殖、汚物の付着、水アカの固着などに各々対応した素材のようだが、やはり耐久性から見ると陶器の方が軍パイが上がるように思う。
 
なので、ここでは2つのメーカーの蓋の自動開閉がない機種を比べることになった。
 
TOTO ネオレスト DH1
LIXIL サティスS S5
 
ネオレスト、サティスの中では各々最下位機種である。(それでもいろんな高機能はついてるが)だいたい定価で35万円もするんだから、これで最下位機種と言われても憤慨だが、機能的には十分である。
 
色にこだわるわたしとしてはLIXIL のオフホワイトの方が好き。TOTO のパステルアイボリーはなんだかレトロなベージュのカラーである。
 
だが、LIXIL サティスSでは以下の点が引っかかった。
・便座に傾斜がついている
・水洗の水が出てくる穴の奥に陶器でない素材が使われている
・強いアルカリ洗剤や酸性の洗剤が使えない
・水圧のシステムの不安
 
便座に傾斜がついているとお尻がすっぽりハマるというのだが、それは個々の尻の大きさによる。やっぱりフラットな方が座り心地が良い。
水洗の水が出てくる穴の奥に陶器でない素材が使われていて、細菌繁殖の心配があるというのは、とある家電量販店の担当の人が教えてくれたのだが、本当のところはよくわからない。
強いアルカリ洗剤や酸性の洗剤が使えないというのも、トイレ洗剤には尿石を溶かす酸性のものがあり、それを使えないと困るよなあと思ったのだが、そんな洗剤を使わなくても綺麗に汚れは落ちるのよということらしい。
水圧に関する不安については次の項で詳しく。
 
いろんな業者のショールーム、家電量販店などいわゆるメーカーのショールーム以外のところで正直な感想を聞いたところ、やはりTOTO を推す人が多いのは事実。メーカーの人はいいことしか言わないから、まあ知識を増やす参考程度に聞いた方がいい。
 
TOTO ネオレスト DHでは一つだけ気になっていたことがある。「除菌水で自動的に便器を洗う」という機能、ネオレストの一番売りの機能でAHやRHの上位機種にはあるのだが、実はネオレスト DHには付いていない。でも、この除菌水=次亜塩素酸水は、普段家のペット用トイレでもスプレーで使用しているので、うちでは手動でトイレに時々吹きかければいいんじゃないか?と思った、笑。
 
このように、今時のトイレは進化していても、自分に必要のない機能はできるだけなくしてシンプルに、コスパよく選ぶのってやりくり上手の主婦になったみたいで自分に感心する、笑。
 
 

水圧の問題

ここで一つ問題が。タンクレストイレで気をつけなければならないことは水圧が十分にあるかどうか?
マンションの高層階や、古い建物では水圧が足りないことが多いらしい。
 
最低必要水圧:0.05MPa以上(流動時)
最高水圧:0.75MPa(静水圧)
 
しかし、サティスSタイプは「ダイレクトバルブ式」という、水道水の直圧で洗浄する方式のため、もっと水圧と水量が必要だという。
最低必要水圧:0.07MPa以上(17L/分流動時)
最高水圧:0.75MPa(静水圧)。
そのため、サティスSには水圧をあげるブースターを付けることができる。
 
ではTOTOネオレストは?
TOTOネオレストはタンクレスと言いながらも、実は小さな内蔵タンクがあり、直圧水道水と合わせて流す「ハイブリッドエコロジーシステム」により流水圧がアップするため、低水圧のマンションや戸建ての2階にも設置できるという。
昔はそういう水圧の問題がよくあったらしいが、今では実際、TOTOネオレストを設置して水圧の問題があったという例が少ないという話をよく聞いた。
 
うん、とにかくTOTO ネオレスト DH1で行こう。
 
 
実はタンク式のトイレも流動時最低水圧が0.05MPa必要らしく、そういう意味では今のタンクレストイレはかなり水圧に考慮されているのではないだろうか?
 
でも不安はある。事前に水圧を測って欲しいが、そのためには結構お金がかかるらしい。だいたい8,000〜30,000円くらい。無料で下見に来るところはあっても水圧計で水圧を測るのは別料金なのである。うーん。ただでさえ高いトイレ交換になるべく出費は抑えたい。わたしは施工業者を選ぶ上で、その点も考えた。
 
 
 

施工業者の選び方

最初はざっくりネット上でそれなりに良さそうなところを探した。それからメーカーが推奨する業者のリストからうちのエリアに対応しているところをピックアップし、相見積もりを取った。
 
結果から言うと「交換できるくん」に決定。
 
ここ、この名前で損してないか?と思うくらい名前でドン引くのだが、実は代官山にショールームを持ち、かなりの数の工事実績を持つ東証マザーズ上場企業なのである。下見もしないし(家のトイレの写真を送るだけ)通販なのでトイレもネット決済で買うことになるのだが、それには十分な意思疎通が事前に必要である。その点を見事にカバーしている。
 
・料金が安い
・HPが見やすい
・レスポンスが早い
・見積もりが見やすい
・質問に対する説明がわかりやすい
 
全てにおいて的確で迅速、わたしの質問攻めにも丁寧に答えてくれるし、担当者が不在の時は必ず代わりの人が連絡をくれる。工事前にもちゃんと確認の連絡が来る。
他の業者と比べてもイライラすることが一切なく(実際、何度も見積もりを間違え、それも見にくくて閉口した業者もあった)明快である。
よくカスタマーセンターの受け答えにイラっとすることが多いわたしには、こういうことって珍しい。
そして最終的な決め手になったのは、電話で水圧に対する不安を話したところ、「事前に下見はしないが工事日当日、水圧を測って万が一タンクレスの基準に達しなかったら、そこで無理に工事はしません、相談しましょう」と言ってくれたこと。
 
ここのリースナブルな料金は下見なしでコストダウンしてる部分もあるのだろう、普通なら発注してしまったら交換はきかないはずだが、何度もお願いしたら融通を利かせてくれた。もちろん機種を変える場合もここで発注するという条件である。
こういう機転のきくところって本当に商売上手だ。他のリフォームがあったら真っ先に相談したいと思うようになるだろう。
 
工事当日、TOTO専用の水圧計測器で測ってもらったら、ギリギリクリアだった。「ギリギリ」というところに不安を持ったが、万が一水圧問題で何か起こったら補償してくれるという。「そもそもTOTOの基準はクリアしてるのですから」という一言で安心できた。
 
 
トイレなんてそう何度も替えるもんじゃないので、こういう経験もなかなかないなと思いつつ、今回はとてもいい業者さんに当たることができてラッキーだった。

 

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