猫のツメ、ときどき腰痛。

偏った物欲と健康への偏愛。ときどき旅。ときどき腰痛。 せまりくる高齢化社会を笑いながら生き抜くための情報発信ブログ。

猫の皿にユニバーサルプレート

うちの猫が時々食事を残すことがあるのだが、それをよく見てみると、「もうお腹いっぱい」「今日はいらない」という理由のほかに、お皿の淵に追いやられたご飯が食べにくいからでは?と思うことがある。

うちの猫は、王子様気取りで食事も気分でムラがあり、残したご飯をスプーンですくって差し上げると「そこまでするなら」と食べたりもするので、こいつ、それをさせたくてわざと残してるんじゃないか?とも思うのだが、わたしの勝手な都合でご飯が遅れたりすると、よほどお腹が空いているのか怒りに任せてか、皿の隅までガッついて食べることもある。だから、そこまでお皿のことを深く考えたことはなかった。

 ただ基本的に、猫はヒゲが引っかかるのを嫌がるので、お皿は浅いほうが良いのである。ただそれだけだと食べているときにフードがこぼれてしまうので、淵に引っかかる段差が必要。また食べている時にお皿が動かないように、ある程度の重みや底に滑り止めがついているとなお良い。そして洗いやすく、割れにくい厚みがある方が良い。

 ちなみにうちではステンレスの浅い皿を中心に、いくつか陶器の皿もあるが、最近あるお皿を購入したところ、結構使いやすくて感激したので、今まで使ったことのあるお皿の感想も含め、紹介してみたい。

 

猫のお皿を買うときの基本は

■猫のひげが引っかからないこと

■フードがこぼれないこと

■重みがあること

■洗いやすいこと

リッチェル(Richell) キャットディッシュ

こぼれにくい型でリーズナブルな食器。滑り止め付きなので、ズレにくく床を傷つけない。

結構売れている人気の猫皿だが、素材がメラミン食器なので、傷つきやすく、使っているうちに入った小さな傷から菌が入ることもあるので長くは使えないかも。やはり陶器の方が良い。

ハリオ(HARIO)にゃんプレ  猫用フードボウル

なんと有田焼らしい。食べやすい高さがあり、浅型・深型の両面が使え、食べる量・用途に合わせて使い分けができる。滑り止めのシリコーンマットが別途付いている。「魚型のへこみにフードが集まり、最後まで上手に食べられます」と書いてあったが、そのへこみに食べ物が残っていることがよくあるので、そこが深くて淵にヒゲが当たって嫌なのかも? 

 

オーカッツ(aukatz)ヘルスウォーター フードボウル M

これは今まで使った中では最高のお皿。一番のオススメ!

お皿自体も浅いのだが、お皿の中に浅い段がついていて、さらに淵にも段があるので食べこぼしがなく、猫特有の食べ方をよく研究した傑作中の傑作。

食べやすく周囲をできるだけ汚さないようと、愛知県瀬戸市の職人の知恵と技術で開発されたというフードボウルなのである。

人工色にはない天然素材独特の自然な色合いもこの器の特徴で(写真の薄いグリーンと白の2色がある)、なので時々ムラがあるが、水垢や茶渋などの汚れが付きにくく落としやすい性質を持っている。

 

ちなみにうちの水飲みもこのヘルスウォーターシリーズであるが、この器に水道水を入れた場合、普通の陶器に入れた水道水と比べ、時間の経過と共にコクが出るなど、風味に変化が起こるらしい。

それは何故か?

ヘルスウォーターの陶器は、モンゴルの二億四千年前の地層から産出する天然稀土類元素やトルマリンなどを含む鉱物とバイオセラミックスをブレンド焼結した人工機能石で、この機能石を器に使うと、器の中の飲み物などの味に微妙な変化が起こるらしいのだが、これは機能石から出る特殊な波動のチカラで活性化するためだという何とも不思議な陶器なのである。 

まあ、このお皿の右に出る猫皿は見つからないだろうと思うので、これからもヘルスウォーターを買えば済む話なのだが、難を言えばコスパが悪い。ちょっと高いのである。うちは複数猫で、不精して夜しか皿を洗わないとなるとそれなりに枚数が欲しい。

 

そこで、見尽くしたペット用ではなく、他にこれに似たようなお皿はないものだろうか?と探していてふと目に留まったのが、ユニバーサルプレートという人様用のお皿。

 

ユニバーサルプレート  14cm ホワイト NB10-342

なんと日本の陶磁器近代デザインの巨匠、G型しょうゆさしや無印良品の食器をデザインした森正洋(森正洋産業デザイン研究所)氏によるもので、2002年度にグッドデザイン賞を受賞している。

食器の内側が湾曲しているので、箸でもスプーンでも容易に食べ物をすくう事ができ、こぼすことが少なくなるように工夫されている。そのため、とても使いやすく、そもそもが乳幼児や幼児、老人や体の不自由な方のために作られたユニバーサルデザイン食器なのである。

シンプルな磁器(ニューボン)でどっしりと安定感のある形状で、特に14cm皿には底に滑り止めシリコンが施してある。(全部で4種類の大きさがある)

このため、これは猫のご飯皿にもピッタリではないか!と思ったのである。値段もリーズナブルで、浅くてこぼれにくい、ズレにくい工夫がされたシンプルな食器。

早速購入してうちの王子様たちに与えてみたところ、なかなか好評のようである。欲を言えば、このフチの中側がラウンドしてる部分の角度がもう少し広かったらよかった。結構スクエア気味にラウンドしているので、ウエットなどは多少残りやすいかもしれない。

だが、今までのスレンレス皿は、皿のフチがスクエアに立っていたので、猫にとってはどうしてもその角にあるご飯は食べにくそうだったが、少しラウンドしてるだけで違うみたい。

 

そもそもユニバーサルデザインとは何だっけ?と気になって調べてみたのだが、

ユニバーサル=「普遍的な、すべての」という意味なので、ユニバーサルデザインとは、すべての人が利用できるように考えられたデザインといったところか。アメリカの建築家・デザイナーであった故ロン・メイス氏によって提唱されたところによると、「年齢や障害の有無、体格、性別、国籍などにかかわらず、できるだけ多くの人が利用可能であるように製品、建物、空間をデザインすること」で、公平性、わかりやすさや安全性をはじめとする7つの原則があるという。

 

 1. 誰でも自由に手に入れて使うことができる

 2. 柔軟に使うことができる

 3. 使い方が簡単にでわかりやすい

 4. 必要な情報が簡単に理解できる

 5. ミスしても重大な結果にならない

 6. 少ない力で効率的に、楽に使うことができる

 7. 使うときに十分な大きさ、空間がある

 

猫のお皿探しから、こんな素晴らしいデザインの理念に行き着いたのは、偶然の賜物だったが、「どんな人にも」がたまたま「どんな猫にも」にも当てはまった例として心に残り!?なんだかこのお皿に出会えたのが嬉しくなってしまった。

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