猫のツメ、ときどき腰痛。

偏った物欲と健康への偏愛。ときどき旅。ときどき腰痛。 せまりくる高齢化社会を笑いながら生き抜くための情報発信ブログ。

やっかいな患者シリーズ:鼻中隔湾曲症手術②

いよいよ入院

すでに術前の血液検査など終わっているのに、前日に入院する必要がどこにあるのか?

病院のシステムは甚だ疑問だが、まあ前夜にお酒飲んで正体失わないように、とか風邪ひかないように、とか体調管理の意味もあるらしい。

でも内臓の病気じゃないので前日から病院食を食べる必要はないだろうと、外に食事に行っていいかと尋ねたら、それもやんわりと断られた。

ああ、キルフェボンの赤いフルーツのタルトが食べたい。

だが、不思議なことに病室に案内されたとたん、食欲がなくなる。人間というのは「入院」という状況だけで気分が病人になるらしい。

枕が変わると眠れない、毛布はお気に入りのカシウエアにしたい、、血が出るのでタオルを持参しろ(え?持参?)と言われ、お肌のために薬用保湿ローション、喉が乾燥するからマスクも、、パソコンにWiFiに、あれもこれもと詰め込んだバッグとスーツケースをガラガラ引いて、すっぴんにサングラス、アディダスのサルエルジャージで現れたわたしはちょっと異様に映ったかもしれない。

耳鼻科の病棟は南向きで比較的明るい。

院内のオリエンテーションが続いたあと、担当なのでよろしくと、ミツウラみたいな看護師さんが挨拶に来てくれた。

性格もミツウラみたいに優しくて「わたしにできることがあったら何でも言ってくださいね」と名札を置いていった。

(名札の名前は覚えておらずすでにわたしの中では「ミツウラ」さん、と、、)

飲んでる薬を全部持って来いと言われていたので、それを看護師、薬剤師、がきて各々確認する、、1回ひとりでいいんじゃないかとか思いながら、少し咳が出るのをどうしたもんかと思いあぐねた。

耳鼻科の手術に咳はアカンのじゃないか??

術前にあった執刀医はそれを聞くと嫌な顔をした。麻酔医が嫌がるというのである。

(いやいや、麻酔医の機嫌よりわたしの体調を気にしてほしいよ)

でも咳は止めたい。相談の上、漢方薬を処方してもらった。

なぜか麻酔科も誰も漢方薬は問題ないという。

麻酔医は大事

麻酔科へは自分で外来に行って問診を受けることになっていたので、一度看護師や薬剤師に説明したはずの服用薬をもう一度説明する。

それが終わってやれやれ、やっと全ておしまいと風呂にそそくさと行こうとしたら、遠くから名前を呼ばれた。若い看護師みたいな人が小走りでくる。

そして当日立ち会う麻酔医だと挨拶された。

え“?さっき問診ウケた麻酔医はじゃあなんなんだ??ただの問診??

全身麻酔なんだから当日立ち会う麻酔医の方が断然大事である。え“――――早く言ってよね。

病院のシステムはようわからんのう。

でも床にうんこ座り(今も使う?)してるこの若い女性医師が一番忙しそうで、一番頼りがいがありそうだったのでちょっと安心。

「あたし、全身麻酔ですらコワいんですよ、気があがって安定剤とか効かないです、きっと。。」

震えるわたしをなだめるように大丈夫ですよ、と根拠がまったくない言葉をかけられるも、なんとなく安心してきた。君だけが頼りだ。。

 

さあ、明日の術後からはしばらく眠れなくなるだろうから、きょうはゆっくりぐっすり寝るぞ!!

と消灯時間にはりきって寝たつもりが、、、、何やら向こうのベッドからものすごいイビキが、、ゴゴゴゴーっズズズズーって

男なのか?おじさん??いやここ女性病棟だから、、

鼻でも悪いのか???そうかここ耳鼻科病棟だから、、

いやー、、、、これはひどい、こんなイビキの中で眠れない!!

個室にすればよかったのか??

いやたかだか耳鼻科の手術だし、夜中に息できずにひとりだったら返ってコワいかも、と4人部屋を選んだわたしのミスか??

ほとんど一睡もできずにどよーんと朝を迎え、お願いですから部屋を変えてくださいと懇願した手術当日、、これから地獄のような数日を過ごすことになる。。

(つづく)

 

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