原作を読んでから映画を観た。
電車の中で読んでいたら、、ひたすら息苦しく、気持ち悪くなった。。。
ひとりの主婦の孤独感と空虚感。
不正だとさえ意識せず、どんどん嵌って後戻りできない、狂い始めた感覚、そのことを自覚できない麻痺感、夫に、歳下の恋人に感じた何か違うという違和感、罪悪感もなく高揚感だけで歪んでいく感じ、そしていつ誰がこうなってもおかしくない危うさ…
そういったものへの、なにか粟立つような、ゾワッとする恐怖感で、背中から胃を鷲掴みされるようで、、
単に「横領する」とか「男に貢ぐ」という話ではない、後味の悪さが面白い?巧いな角田光代、ていう小説。
映画では宮沢りえ。
映画は、ちょっと物足りなかったかも、ひりひり具合や堕ちていく過程が。
それでもMOZUの印象が鮮烈だった池松壮亮、そして何より小林聡美がよかった。
原作とは違う脚本だしかなり端折ってるけど、それでも後味の悪さは変わりません。