整体や代替え治療などをしているとよく「体質」についての話になる。
あなたは○○な体質だから…
そもそも体質ってなに?
運命とか宿命のようなものなの??
そこで体質についてわたしが納得した話をひとつ。
人間は、受精卵から細胞分裂し、成長していく過程の中で、「胚」と呼ばれるものが、発生する。
胚は、外胚葉、中胚葉、内胚葉からなり、実はこの胚のどの部分がより発達するかによって、その人の持つ体質が決まるという。
外胚葉からは神経系統や毛髪、皮膚など、体の内部を保護する器官と、外部から情報を集める器官が発生するため、神経質な痩せ型になる。
中胚葉からは、骨、筋肉、血管などが発生するため、骨格や筋肉がしっかりしたガッチリ型になる。
内胚葉からは消化器官、肺などが発生するため、栄養の消化吸収がいい肥満型になる。
というふうに、その部分が際だったタイプに成長し、逆にいえば、その部分以外がその体質の弱点となるのである。
この胚を中心に置く体質学は、約100年前にドイツの精神病学者、クレッチマーが行なった「性格の体質学的基礎」がそもそものはじまりなんだそうである。
かなり前の話になるが、わたしは日本の植物療法の第一人者の末富氏にお会いして、自分の体質を分析していただいたことがある。
わたしは準外胚葉形。
中胚葉もわずかに発達しているため、あれこれ考えすぎの上、固執するきらいがあり、自分でなかなか結論が出にくいため、ストレスも多く、神経系が発達しているために、身体に影響しやすい。(ふむふむ)
プライドが高く、周囲との間に一線を置き、本音や素顔はなかなか見せない。(へぇ~)
自意識過剰で気難しく、神経質と楽天的の二面性があったり、(え……)
物事に執着しては放棄するなど、自己流の言動、勝手気ままで、情動が極端に陰と陽に
分かれる軽度の分裂と循環気質。(え、そ、そんな~~?)
その他かかりやすい病気は冷え性、神経衰弱、胃腸不全、腎臓不全、膀胱炎など。
また、肺が細長く呼吸が浅いので、酸素不足から体が酸性に傾きがち。
(何故そんなことまでわかる?)
睡眠中に口を開けて寝るのは、鼻だけの呼吸で酸素量が足りないため。
(え?鼻が詰まってるからじゃないの?)
毎日一回腹式呼吸で、酸素を十分に体内に取り入れるよう、心がけること。
とまあ、ちょっと極端で反論はあるが、
いろいろな分析を聞いてると、冷え症や胃腸虚弱なところなど、なかなか治らないのは体質だったんだと納得することがある。
人間の体って生まれ持った遺伝子的なものは、変えられないけれど、なんとなく、自分の「生まれ持った体質」がわかっただけでも得した気分になった。
そして、それをふまえて今後体に悪い影響をおよぼす外的要因を、なるべく減らす個人の努力が大切なんだと教えられたのである。