今日は仕事でダンスの撮影をした。
面白いけどむちゃくちゃ難しい振付け。
誰やこんなユニークで複雑なんつくるのは。
振付け稼業「air:man」の方たちだ。
杉谷一隆、菊口真由美の2名が中心になり、1996年9月に旗揚げされた複数人からなる振付けユニット。
必要に応じて人数が変わり、芝居、ダンス、音楽とあらゆる表現を取り入れたエンターテインメント性の高いパフォーマンスを目指しているという。
グリコのポッキーやユニクロのUNIQLOCK、docomoで木村カエラが踊るRing a Dong Dong、など、メジャーなCMの振付けは、みな彼らによるものだ。
今回お願いしたダンスの振り付け、初めて映像を見たとき、「誰がやんねん」と思わず笑った。
一応、日大芸術学部西洋舞踊専攻に受かった(でも自信がなくて行かなかった)経歴を持つわたしでも無理。腰が痛くなくても無理。
実際踊る人たちに企画を説明し、踊りを見せたとき、クスリと笑いもせずに「無理だよな」と言われた。
そう、無理です。
だって撮影は6日後。
でもいきなり通しで全部撮るわけぢゃないから。
きっと何とかなりますからと、根拠のないエールを送り、さっさと衣装の採寸をしたのだった。
で、いよいよ本番。
ところが、驚いたことに、フレーズごとではあるものの、何とか形になっている、つか立派に形になっている。
え?練習してきたの?
「air:man」のふたりが鏡になって前で踊ってくれているものの、そうそうすぐに習得できるもんじゃないはず。
思うんですけど、成功の秘訣はこの「air:man」の人たちの奇抜な格好のせいもある。
どんなに暑くても、革のナポレオンジャケットに、鳩でも入ってるんじゃないかって大きな高い帽子、変なメガネに変なクツ…
こんなひとたちに「せえのっ」とか言われたら、もうやるしかない、つかやらざるを得ないところに精神的に追い込まれてしまう。
こんな人たちがわざわざつくったダンス、踊らずにおれようか、そんな気にさせるのではないか。
何度も「笑顔でっ」と言われながら、NGが笑顔でないってだけで、ちゃんとついていってる。。
この奇妙な踊りのプロ集団「air:man」に引きずられているせいだ。
よくよく見ると、「air:man」の女性2人は、いい脚をしている。
適度な筋肉が締まったダンサーの脚だ。
わたしの大好きなダンサーの脚。
ああ、つま先も見たかった。
大学でダンス専攻を選んでいたら、今頃あたしもこういうこと、やってたかしら?
そしたらきちんと身体を鍛えて、腰痛で入院することもなかったかも。
振付け稼業「air:man」の人たちを見ながら、ああ、早く生まれ変わってダンサーになりたいっと思うのであった。