猫のツメ、ときどき腰痛。

偏った物欲と健康への偏愛。ときどき旅。ときどき腰痛。せまりくる高齢化社会を笑いながら生き抜くための情報発信ブログ。

やっかいな患者シリーズ:鼻中隔湾曲症手術③

術後一日目の地獄

あっけなく手術は終わった。全身麻酔の瞬間さえ覚えていない。

気づいたら、鼻にパンパンのガーゼを詰められて、酸素マスク状態で目が覚めた。

酸素マスクは離したくない、、、、できれば安心のためにずっとしていたい。。。

いじっこく酸素マスクにすがりつくわたし、、「もういいですか?」としつこく聞く看護師との攻防戦。

 

今回この病院では初めての「ガーゼ詰めの中にシリコンチューブを入れて鼻呼吸を確保する」手術に挑戦した。

これで「術後4日間も口呼吸だけで生きる刑」を回避できる、はず。。

しかし、やってみましょう、て先生、やったことないんですよね?わたしの前に他の患者でやって下さいよ、わたしを実験台にしないで。

案の定、いろんなことが起こった、、

 

術後、しばらくして(朦朧としていたのでいつからかは覚えていない)鼻の穴から左のシリコンチューブは出ていたのだが、いつの間にか右はなかったので「片方だけ?」と思っていた、つかそんなこと聞く余裕なし。

が、、右は鼻の中に入ってしまっていて、翌朝の診察の時、他の女医(手術には立ち会ったはず)が気づかずにその上から綿球で蓋をしてしまっていたのである。。。OMG!

そのせいで左のチューブだけが命綱だったのに、血がどんどん出るものだから横になったら管の中に血がっ!

そもそも横になったとたん、血が流れ出る、管の中に血が流れ込んで息ができなくなる、血が固まったらそれこそアウト!パニック!

自分でティッシュで「こより」を作ってチューブの中の血を必死で吸収、、、(思いついたことがえらい)

この繰り返し地獄である。

 

5分もたたないうちに綿球が真っ赤に染まる、なんども取り替える、そのうち綿球が入った紙コップを落とすという大失態、看護師を呼んで謝る、、綿球で足りないのでその上から大きなガーゼで鼻を包み、マスクで抑える、でもすぐにガーゼも真っ赤になる、、、

この繰り返し地獄である。

 

初めて知ったのは、起きて歩くと血が酷く出る(血圧の関係?)横になると血が出る(だからベッドは起こしておく)こと。

手術のことは教えてくれても、その後の過ごし方の注意は誰も教えてくれない。

鎮痛剤の点滴が切れると痛みがマシて、半端ない頭痛が襲ってくる、、、、これでは一睡もできない。。

術後二日目の地獄

やっと点滴が外されたが、血圧が154に上がってて、割れるようにアタマがい痛い 顔面が痛い、なぜか歯が痛い。

朝の診察で、チューブが鼻の中に入ってしまっていたのに気付かなかった女医が綿球で蓋をしたあと、執刀医がたまたま来た時に気づいて(普通は執刀医は手術が終わったら患者のところにこないのでラッキー?)

「あれ?右の管は?入れましたよ、証拠写真撮ったし(ここをやたら強調)、ほら!申し送りが悪いな」

とか呑気なこと言う。

鼻呼吸のためにチューブ入れたのに、右が通ってればパニクる苦しみはなかったはず。

「ほら!じゃないよっ!この苦しみがわかるかっ!殺す気かっ!」と、、、ココロの中で毒づいた。

 

そしてまた、この執刀医が右の管を引っ張り出し、管の中の粘血液を吸い出そうとして事件は起こった。

吸引器を入れたとたんバリバリっと耳の中に音が響いて、目から星が出るような痛みに「ぎゃあああああああああああ」!

管のその先にあるカサブタ?か何かが中の粘膜からバリバリとはがれ、吸引器に吸い取られたものの、管の中を通らずに引っかかったという、、、

「あ、吸い取れなかった」て、おいっ!!

さらに、ここにきて涙目で初めて気づいた  「管から2本出てるこの針金みたいなやつは何ですか?」

「管が動かないように鼻の中に縫い付けたんですよ」

え’’ーっ!聞いてないよ!だいたい、動かないようにって、動いてるじゃないか!涙。。

それが硬くて鼻の穴の入り口の皮膚に食い込んで傷になってる、、いろんな痛みに涙が止まらない。。

自分で硬い糸と皮膚との間に薄く綿を挟んでみたが、その綿もすぐに真っ赤に染まり出す。。。

「鼻の穴の皮膚に食い込んで、切れてる!それがヒリヒリ痛い!骨切ったのとは別の痛み増えてる! 」

「縫わなかったら管が喉にズリ落ちて、お尻から出てくるハメになったかもしれないですよ」

クソーーーーー!また涙。。

 

これらの2次被害のせいでますます血が止まらず、夜になって、管の中からドロドロの粘血液が出だした時は、テイッシュのこよりでも出せず「血が固まるっ」とパニックに!!!

当直の看護師は超がつくほど美人だけど冷たい。美人って冷たいのねの典型みたいでゾクゾクする。

この看護師がわたしの訴えを当直医に伝えるのを嫌がる。無視されかけるのを必死に訴え、やっと処置室に来いと言ってもらえた。

夜中に不機嫌そうに「こんなことしても意味ありませんよ」て能面のような顔で当直医の女医が血を吸いだしてくれた。

「意味あるよ、大いに意味あるんだよ、朝の診療の時、右の管が入ってるのを見逃したくせに、、」とは怖くて言えない。患者の立場は弱い。

きっと美人の看護師もこの女医がコワいんだな。。

結局この夜も一睡もできず(イビキ患者の件も入れると3夜連続ね)

血が出続け、痛みと眠気で意識が朦朧としながらパニックは続く。

術後三日目~四日目の地獄

血が出る間隔はだいぶ空いてきたみたいだけど、とにかく頭と顔面が痛いのは、鼻腔の奥までに詰め込まれたガーゼのせいだとか。         さらに術後のショックで止まっていた咳が出始めて、ツライ。

一日をほぼ横になって過ごす、病人のようだが寝ることができない。。

四日目には歩いて院内のコンビニに行けるようになるが歩き方が後期高齢者のようだ。

術後五日目の地獄

恐怖と希望のガーゼ抜きの日である。今日はやっと鼻に詰め込んだ幾重ものガーゼを抜く日。待ちに待った記念日みたいだ。

4日間一睡もできずにこの時だけを夢みてやっと辿り着いた、涙。。

だけど、昨日から咳が出続けて、圧がかかるのか、左からまた出血してるから不安。。

さらに針金みたいに硬い糸が鼻の皮膚に食い込んで出血という二次被害。。

 

「僕は10:30に新宿に行く用があるから8:30に行きますよ」と執刀医が日曜の休診日に「わざわざ」(ここを敢えてアピール)やって来てくれる。

なぜならわたしが早く退院したがったから。

「早く退院した患者さんが今までもいましたけど、途中で鼻から血がとまらなくなって救急車で戻ってきましたよ、その時に病室が空いていなかったら他の病院に行っていただくことになります」

へいへい、わかりましたよっと。

それでも予定の8日間を7日間にしてもらった。

 

ここにきてのガーゼ抜き。ガーゼを抜いた後は少なくとも一日は出血の様子を見るため退院できない。早く抜きすぎると血が止まらずにまたガーゼを詰め込む羽目になるかも、、と脅されてるのでタイミングの失敗は許されない。

体験記を検索するとこのガーゼ抜き、「鼻からヤカンが出るかと」とか「失神寸前」とか「衝撃すぎて失神するほうがマシ」なほど痛いとか書いてある。

怖い!!屠殺場に連れて行かれる豚の気分だ。

 

さて、、45分前に痛み止めを飲んでスタンバイしてたのに、約束の時間に遅れること15分、先生、さっさとやりましょうと、、

「待って」と糸が食い込んだ傷から出血してることを言うも、スルー。

「みなさん、しばらく大声でうるさいですから」と執刀医が治療室にいる他の患者や医者にに断る。

なるほど、確かに出すよ、大声、他の患者が帰るくらい。

「ギャーっ 痛い、イタイ!」

「まだ触っただけだから」

抜糸からと言われて針金のような糸を引っ張られたとたん、自分でもワケのわからない奇声がっ !!

拷問を受けてる女諜報員だと思って耐えるも、涙でぐちゃぐちゃに。

「はい、次ガーゼは少しずつ抜くか」

「一気にやっちゃいましょう」と隣の女医の冷笑。。

あんたなんか歳とったら絶対○○みたいな顔になる。傲慢な顔が似てるもん。

ココロの中で毒づくが声にはならない。

その隙にガーゼが一気に抜かれる!!

ヤカンとは言わないまでも、絞った雑巾が喉から鼻の穴からズロっと出てきたような衝撃で、一瞬ガンと目が見えなくなったっ!痛みの連続でもう頭が麻痺。

「失神してませんね、じゃあ反対いいですか」

「ちょっと待って」休ませてくれ。

「じゃあこのまま片方だけで帰りますか?」冗談にもならん立派なドクハラだよ。

 

医学は日に日に進歩してるんだと思う、それでもこの痛みは昔から変わらないんだと思う、、今まで生きてきた中でも、他の痛みを忘れるくらい最大級の激痛、、ただその時だけというのがせめての救い。。

その後、涙をぬぐいながら、切った骨と粘膜をパソコン画面で見せてもらった。

こ、こんなに?てほど多い。。骨はあちこち砕かれてた。。

全身麻酔の必要性を初めて理解した。

いろんな衝撃が強すぎて、頭痛顔痛(歯も痛いまま)が治らなくてそのあとは一日中横になっていたが、なんと鼻から十分な酸素が供給されている!すごい!

 

この喜びを誰に一番伝えたいですか??

やった、頑張ったあたし!明日は家に帰るぞ!その思いでなんとか正気を取り戻した。

(つづく)

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